スタッフブログ

銀閣寺型水鉢の制作過程その2

こんにちは、武藤です。
今回も前回(銀閣寺型水鉢の制作過程その1)に引き続き、

側面の残り1面、下側の足部分、上側の「鉢」の部分の加工のご紹介をします。

まずは、

側面の残り1面

からです。
銀閣寺型水鉢・側面のライン状装飾
側面のライン状の装飾です。
荒削りですと、△の頂点がまだ平らですが、ここから、
職人さんの感覚頼りで精密に尖らせていきます。
銀閣寺型水鉢・側面のライン状の装飾完成
写真の日付は前後しているのですが、
陰影がよく出ていますのでこの写真を選びました。
側面の加工が緻密にできているため、
影の直線が非常に綺麗です。
さて、最後に

下側の足部分と上側の「鉢」部分を加工

していきます。
銀閣寺型水鉢・下側荒削り
全体をひっくり返した状態で旋盤にかけ、
下側を2段に丸く削っていきます。
バリ(削り残し)を綺麗にして下側は完成です。
銀閣寺型水鉢・下側完成
下側が丸く加工されているのがわかりますでしょうか。
写真は画角的に限界でした(苦笑)
全体の直角や角を浮き出させるために、足部分は丸く作るのだそうです。
続いて

上側の「鉢」部分の加工

です。
銀閣寺型水鉢・上側の切削
上側は大きな機械でおおまかに穴を開けたあと、
切り込んでいって形を作ります。
外側へ少し膨らませることで水を張った際の立体感が出るそうです。
銀閣寺型水鉢・上側内部の加工
内側の形は型枠を作ることができず、職人さんの感覚で掘り込んでいきます。
あまり深く広くすると脆くなり、見た目にも上品でなくなってしまいます。
水を入れた際の広がりを意識することが大事なんだそうです。
銀閣寺型水鉢・完成直後
上側の加工が終わり、ようやく完成です。
銀閣寺型水鉢・完成直後 銀閣寺型水鉢・完成直後
ここでも、フチの曲線が穴の底面に綺麗に影を作っている様子が見てとれます。
職人さん、さすがの一言だと思います。
さいごに、

当社・小野石材店 仏壇展示場での展示風景

をご紹介させていただいて、
2回に渡った「銀閣寺型水鉢の制作過程」を締めさせていただきたいと思います。
銀閣寺型水鉢・展示風景1
銀閣寺型水鉢・展示風景2
職人さんにも協力いただいて、長期に渡る取材になりました。
折に触れ、制作・加工の際のこだわりや工夫を聞く機会もあり、
とても興味深く、楽しい取材となりました。
今回ご紹介した「銀閣寺型水鉢」は小野石材店石和展示場内、
仏壇展示場の正面玄関左側に展示してあります。
お立ち寄りの際は、「陰影」をキーワードにご覧になって頂けたら、
と思います。
では、また次の記事でお会いしましょう!

小野石材店オフィシャルサイト・Facebookページもぜひご覧ください!
株式会社 小野石材店オフィシャルホームページ

CATEGORY

お墓・石材に関すること
なんでもご相談ください

お気軽にお問合せください

0120-35-3042