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地下に広がる巨大空間!幻想的な採石跡、大谷資料館で石の魅力を再発見。〜石を巡る探訪記

あっという間に桜の季節も終わってしまいましたね。
4月20日~5月4日までのこの期間は、二十四節気の穀雨こくうというそうです。
この時期を境に少しづつ雨が多くなり、田畑がうるおい種まきの好機を迎えるといいます。
自宅で家庭菜園を楽しんでいる私にとって、近くのホームセンターで野菜の苗を見るのが楽しい時期です。(^^)

さて、明日からゴールデン・ウィークです。お出かけする方も多いのではないでしょうか。
大型連休だからこそ、少し足を伸ばして行ってみたいオススメスポットをご紹介します。
もちろん、石にまつわる場所です(笑)

地下神殿のような幻想的な巨大空間。~栃木県 大谷おおや資料館

大谷資料館 地下採石場跡
異次元のような世界が広がるこの空間は、栃木県宇都宮市にある大谷おおや資料館の大谷石地下採石場跡です。

大谷石おおやいし

大谷石は、大谷町付近一帯で採掘される石材です。柔らかく加工がしやすいことから、古くから外壁や土蔵などの建材として使用されてきた石で、耐火性・蓄熱性の高さからパンやピザを焼く窯や石釜の構造材としても使われます。
大谷石を使用した石窯
大谷石を使用した石窯
大谷石を使用した石窯

小野石材店のお客さま感謝フェアで大好評の石窯ピザも、この大谷石で作られた石窯で焼いています(^^)

大谷資料館

大谷資料館(出典:http://www.oya909.co.jp/access/)写真:大谷資料館公式HPより出典
所在地:栃木県宇都宮市大谷町909(宇都宮I/Cから車で約12分(8km))
TEL:028-652-1232

詳しくは、大谷資料館公式サイト(http://www.oya909.co.jp/)
第二駐車場から大谷資料館へ歩いていくと、当時使われていた車両などが置かれており、歴史ある採石場の雰囲気を感じることができます。
大谷資料館
大谷資料館
大谷資料館の前にある第一駐車場に着くと、大きな岩肌が目の前に。
ここも採石された跡地なのでしょう。石を切り出した跡は迫力満点です。
大谷資料館

なんと、岩(山?)をくり抜き、休憩スペースとなっています。
なんともダイナミックな空間です。

「未知なる空間」と呼ばれた、大谷石地下採石場跡。

大谷資料館 地下採石場跡
一般の人々の目に触れることなく、「未知なる空間」と呼ばれた大谷石地下採石場跡。
広さは2万平方メートル、深さは30mにもなる巨大な地下空間です。
大谷資料館 地下採石場跡
大谷資料館 地下採石場跡
大谷資料館 地下採石場跡
大谷資料館 地下採石場跡
大谷資料館 地下採石場跡
中はヒンヤリとして上着一枚必要なくらいです。(年平均気温は8℃前後)
現在は過去の遺跡として見学できるだけでなく、コンサートや美術展、演劇場、 地下の教会として、また写真や映画のスタジオとしても注目を集めているとか。
私が訪れたときは、假屋崎省吾さんの作品が展示されていました。
大谷資料館 地下採石場跡
また、テレビ・映画、アーティストのミュージックビデオで使用され、多くの撮影実績もあります。
過去には若い世代の方に人気の、Kis-My-Ft2さんや加藤ミリヤさん、板野友美さんなどの写真、ミュージックビデオの撮影が行われたそうです。
大谷資料館 地下採石場跡
大谷資料館 地下採石場跡

入り口のパネルに
「巨大な地下空間は、大谷の隆盛を支えた職人たちの仕事を今に伝えます。〈中略〉大谷石とともに様々な人が育んできた、時間と思いが交差する唯一無二の空間として…」
とありましたが、神秘めいた空間と、当時の機械や採石の跡など見ると、本当にそんな不思議な空間に取り残された感覚に陥ります。

当時の苦労がしのばれる石工職人の形跡

資料館には手掘り時代の石工職人さんの作業着や道具が。
機械化される前の時代(1960年頃まで)にはツルハシと背負子で採石していたそうです。
大谷資料館 地下採石場跡
大谷資料館 地下採石場跡
大谷資料館 地下採石場跡
六十石ろくとお」と呼ばれる18×30×90cmの大きさの石を掘るのに、なんとツルハシを約3600回も振るったそうです。(大谷資料館HPより)
それを一日あたり一人約12本掘ったといいます。
当時の石工職人さんは、一日約43,200回もツルハシを振るってたということになりますね。
大変なことです。
すごいパワーですね!
普段なにげなく見ている石も、こうした石工職人さんたちの苦労があってこそ。
こうした資料を見ると、石屋ながらに先人の苦労に尊敬の念を抱きます。( ̄~ ̄;)

大谷資料館 地下採石場跡

家族で楽しめるROCKSIDE MARKET café

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非日常な地下空間が楽しめる「大谷資料館」に隣接しているROCKSIDE MARKET café。
栃木県産食材が味わえるカフェと、クラフト雑貨のセレクトショップが一緒になった人気のお店です。
店内は大谷石を使用したグッズ(飲み物のコースターや石の置き物、伝統工芸品)などが販売されており、カフェも賑わっていました。
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栃木県産そば粉使用のガレットやイタリアンジェラート協会認定(そんなのあるんですね!)の本格派ジェラートが楽しめます!
残念ながら私は、「一人だけ楽しむのは家に残る家族に申し訳ない」と、あえて食べませんでしたが(笑)
そのため魅力的な食べ物の写真はありません。ごめんなさい^^;
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伝統工芸職人さんたちとのコラボレーションしたアイテムなど、リピーターが出るほど人気だとか。
大谷資料館を訪れたさいは、ぜひこのROCKSIDE MARKET caféも立ち寄ってみてください(^^)

近年注目が高まっている大谷石

近年は、この温もりを感じさせる美しい風合いの大谷石が再注目され、人気(需要)が高まっているそうです。
私もこの大谷石のもつ独特の柔らかい雰囲気とオシャレな風合いがとても好きになりました。(^^)
写真:帝国ホテルHPより出典
古くは地元にある下野国分寺や宇都宮城などの築造にも使われ、有名になったのはアメリカの建築家フランク・ロイド・ライトが、帝国ホテル旧本館(東京:現在は愛知県の屋外型展示博物館・明治村に)に用いてからと言われています。
(大谷石は耐火性に優れ、帝国ホテルライト館の完成披露宴の当日である1923年9月1日、披露宴の準備の真っ最中に関東大震災に遭遇。しかし、小規模な損傷を受けたもののほぼ無傷なままで残ったといわれています。このことを設計者のライトは知り、狂喜したそうです。)
他にも最近では、「大戸屋」のアメリカニューヨーク店、アパレル「アーバンリサーチドアーズ」などの内装にも採用された実績があります。
さらには、2020年東京五輪に向けて建設中の新国立競技場(東京都新宿区)にも使用される予定だとか。

大注目の大谷石おおやいし

大谷石
ゴールデン・ウィークにお出かけしてみて、宇都宮餃子などご当地グルメを楽しみながら、石の魅力を体験してみるのはいかがでしょうか?o(*^▽^*)o
こうした資料館では、観光スポットとしてもオススメですが、普段なにげなく見ている石の歴史やそれぞれの石種の面白さを感じることができます。
石屋だから、というわけではありませんが、こうした石の歴史や特徴を知ることによって、普段見慣れている風景が違って見えます!
私はそれだけで、なにか人生を得した気分にもなります(^^)
ちなみに私が行ったときは、東北自動車道を使って3時間30分程度の道のりでした。(山梨県~栃木県)

「石の魅力を味わいたいけど、栃木県まではちょっと遠いよ!」
という方は、最近小野石材店で大注目されているこちらがオススメ。

ストーンポット(石でつくった植木鉢・盆栽鉢)

ストーンポット
天然石の良さを生かして、自然味あふれる姿で植物を鑑賞する、新しい魅せ方です。
人工物でなく、自然に存在する石と植物をかけ合わせ、石、植物本来の良さを引き出しています。
同じものは2つとない、一点物の天然石で作られています。
ストーンポット
ストーンポット

こちらは大変人気で品薄ですが、続々新作も入荷しております。(5千円位~各種取り揃えております!)
ゴールデン・ウィークも休まず営業している、石のテーマパーク小野石材店にもぜひお立ち寄りください。(^^)

大谷資料館について

大谷資料館

  • 所在地:栃木県宇都宮市大谷町909(宇都宮I/Cから車で約12分(8km))
  • 開館時間:4月~11月9:00〜17:00 (最終入館16:30まで)
  • 電話:TEL:028-652-1232
  • 休館日:4月~11月無休
  • 料金:大人800円、子供400円(小・中学生)※未就学のお子様は無料です

詳しくは、大谷資料館公式サイト(http://www.oya909.co.jp/)で。

それでは皆さま、良いゴールデン・ウィークを!!(^^)

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